2016年9月27日火曜日

細胞の分子生物学 16章 細胞骨格 第3~4節

担当:天満
参加者:8名

概要:
[1. 分子モーター]
・分子モーターとは、細胞内で何らかのエネルギーを機械的な動きに変換する分子のこと
・分子モーターの働きによって細胞は変形・移動し、細胞内で様々な高分子の輸送が行われる
・キネシン・ミオシン・ダイニンなどの種類がある
・モータータンパク質と呼ばれる場合、ATPを消費して筋肉の動きや細胞分裂の際の染色体の移動、小胞輸送など細胞の働きに必須な機能を果たすものを指す
[2. 細胞骨格と細胞のふるまい]
・前の3節で説明してきた、「細胞骨格重合体の動的な組み立てと解離」「重合体に会合する補助タンパクによる重合体構造の調節と修飾」「重合体上を移動するモータータンパクの協調した働き」が細胞のふるまいを決定しているということ
・その具体例、心臓や細胞分裂など

議題:
体内で動き回る細胞がより素早く動くすべを獲得したらどうなるか

■細胞が動くメリット
・部室の輸送を速く行える
・傷が速く治る

→速ければ速いほど良いのか?

■デメリットや問題
・スピードを求めるとエネルギーも必要となる
・車がいくらでもスピードを出せる訳ではないのと同様に、システム上スピードに限界があるかもしれない
・全体の機能とのバランスが大事(ex. 血流の速さと細胞との物質の応酬)
■自立的に動く細胞
・免疫系
・(細胞の)発生
・骨や皮膚(新陳代謝)免疫系の反応がより速くなると細菌などに対する対応を速くすることができるが、速くなりすぎるとアレルギーのように過剰反応の状態になりかねない。また、脳細胞などは発生から適当な場所まで伸びていくが、速くなると最適解に落ち着かなくなる可能性がある。

考察:
結論から言って、速ければいいのかというとそうでもなく、全体のシステムとのバランスを考えた適切な速さであることが大事そうである。
細胞の動きが速くなることで考えられるメリットもある程度考えられるが、同時に上で挙げたようなデメリットも考えられ、進化の過程で今の細胞の動きとその速さが規定されたものと考えられる。


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