2016年2月23日火曜日

[火曜討論会2015] ​大学生物の教科書 第6章 染色体、細胞周期および細胞分裂(B4平田)

担当:平田
参加者:9名

<概要>

  1. 細胞分裂には、増殖シグナル、DNAおよび内容物の複製、DNAを2個の細胞に分離、細胞質分離の4つの事象が必要。この4つの事象の起こり方は原核細胞と真核細胞で異なる。
  2. 1個の真核細胞から2個生じることを細胞周期という。細胞周期には間期とM期(有糸分裂期)がある。間期にはG1期、S期、G2期があり、DNAの複製はS期に行われる。ここを過ぎたら残りの細胞周期は必然的に進行するという点をR 点(臨界点)という。R点を越えるためにサイクリン依存性キナーゼが働く。
  3. S期でDNA分子が複製された後姉妹染色分体と呼ばれる2本の2本さDNA分子ができる。これはコヒー信というタンパク質でお互いくっついている。S期のうちに中心体も2個になり、これが細胞分裂の方向を決めたり染色体の移動を調整する。
  4. 有性生殖は減数分裂でできた配偶子を両親から1つずつ提供して子ができる。子は遺伝的に親とも配偶子カントも異なったものになり、遺伝的多様性が生じる。
  5. 減数分裂には2段階ある。第一減数分裂では染色体が複製され二価染色体になる。このとおきに染色分体の間で遺伝物質の乗り換えが起こる。その後2つの娘細胞に移動するが、相同染色体のどちらがどちらに行くかはランダムである。第二減数分裂では複製は起きない。染色体が2つに分かれて 1つの細胞から計4つの娘細胞ができる。
  6. 細胞死にはネクローシスとアポトーシスがある。ネクローシスは細胞が損傷を受けたり酵素や栄養素が不足すると起きる。アポトーシスは実質細胞の自殺とも言えることで、不要な組織をなくしたりがんになるような遺伝損傷を受ける細胞を殺す働きがある。

<議題>

染色体対の数は何に影響するのか


染色体 対例:
アリ 2(対)
イネ 12
コムギ 21
ヒト 23
ウマ 32
コイ 52

染色体対が増える理由・利点:
・長いものが切れる(逆に短いものがくっつく場合もある)
・バックアップが取れる→同じ染色体を増やして片方を改変できる

染色体対を増やすメカニズム:
・ホールゲノムリプリケーション
 染色体対を増やしああと不要な部分がけずられる
 数億年オーダーで起きる
 例えばシロイナズナでは3回起きた
・倍数化
 ホールゲノムリプリケーションに比べて簡単に起きる
 減数分裂のエラーや細胞質分裂の失敗等で起きうる
 植物の倍数化の場合、身が大きくなる
 人間の場合は遺伝子の構造が複雑だからか、倍数化は難しい
まとめ:
・染色体対の数と生物の複雑さは比例しなそうである
・人間の場合は倍数化が難しいことから、遺伝子の発現量の制御等の関係から増やしすぎは良くないということが考えられる

0 件のコメント:

コメントを投稿